旅をしながら働いている「IT弁護士」にきく「ワークアズライフ」の働き方とは(1)

藤井さんが考える「自分らしい働き方」とは

松永:藤井さんが今実践されている「働き方」は理想としているワークスタイルなのでしょうか?それとも、次の段階としてチャレンジしたいことがあるのでしょうか?

藤井:今の働き方は、「今は」ベストだなと思っています。ですが、もし子どもができたら、また「そのときの」ベストな働き方を見つけたいです。そのときは、子どもと一緒に海外に行きたいですね。なるべくたくさん海外に足を運んで、自分の目で世界を見てほしいです。

さまざまな世界を見ていると、改めて気がつくことがあります。たとえば、同じアジアでも、タイ・カンボジア・ベトナム・ラオス・ミャンマー・マレーシアとか、隣接している国であっても全然違います。タイでは、バンコクのような都市部だと、屋台の店主や道を歩く子どもが高価なiPhoneを普通に持っているんですが、カンボジアやラオスでは、そもそもスマホ持っている人をそれほど見かけません。同じアジアでも、貧富の差が激しいんだなと感じました。

国の勢いというのは、本当にさまざまだなと思います。日本だけにいると日本が全てに見えますが、世界には、いろいろな国があって、経済的に発展している国もあれば、まだまだな国もある。その中で自分が日本のマーケットでどのように活躍していきたいのかを考えます。

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日本のマーケットはどんどん縮小しているけれども、アジア全体は盛り上がっていくと考えられる。そんなときに自分はどうするのかと。どの場所(エリア)・どの立ち位置(ポジション)で勝負するのか。そういうことを自分の子どもには考えてほしいですね。だから僕は、もし子どもができたら積極的に海外に連れていって、世界に触れてほしいなと思っています。

松永:世界に触れることによって、自分の進みたい道をあらゆる角度から考えてほしいということですね。その進みたい道を歩むために、理想のワークスタイルを自分で持つことが大切になるのかなと思いました。奥さまとは、一緒に海外に行かれることはあるんでしょうか?

藤井:妻ともよく行きますね。妻と海外に行くときは、またちょっと違う楽しみ方をします。たとえば儲かってなさそうな屋台を見つけたら、「もし自分がこの屋台の親父の子どもだったら、この屋台をどう改善するのか」とか設定を設けます。どんなマーケティング施策を実施するか、お客さんにどう営業するか、商品構成や値付けはどうするか、どう付加価値を出すか、そもそも屋台である必要があるのか、といった話をするのですね。他には、海外の商売を参考に、僕の事務所にどう活かせるかを話し合ったり。僕も妻もビジネスが好きなので、話が尽きないです。

松永:生活の中に仕事を置くという考え方に、はじめは正直ピンとこない部分も多かったのですが、お話を伺っているうちに生活と仕事がミックスしているからこそ、常に自分の中の情報がアップデートされていって、それが次への挑戦に繋がっているのだなと思いました。

藤井:そうですね。今は理想的なワークスタイルで働けていますし、自分がサポートしたいと思えるようなクライアントと楽しく仕事をしているので、充実しています。忙しすぎず、暇すぎず。程よく仕事をしつつ、好きなときに好きな国に行って、好きなときに好きな人に会えています。

松永:仕事をしているときに、心がけていることはなにかありますか?

藤井:「決断」を大切にしています。悩まないようにしているんですね。「やるか」「やらないか」をまず振り分けて、やると決めたら「いつ」「どのように」やるのかを決めて、実行に移しますし、やらないと決めたらそれで終わりで、後から振り返りはしません。即座に決断して行動しているので、保留にする、悩むということはないんですよ。だからこそ、仕事を溜め込んで辛くなることもありません。

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松永:決断力が仕事にとって重要な要素なのですね。最近事務所にパートナー弁護士が加入されて、弁護士2名体制になられましたが、ITツールを活用してのワークスタイルというのは、共有されているのでしょうか?

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藤井:そうですね。ITツールを活用して、いかに効率よく・早く、質の高いサービスを提供できるのかということに関しては、しっかり共有しています。パートナー弁護士の小野は、日本企業の北米進出の支援が専門なのでよく北米に出張していますが、僕と同じくITツールを活用することで、場所にとらわれない働き方を実現しています。チャットワークは僕から話を聞いてから使うようになったのですが、今ではクライアントとのやり取りの大部分はチャットワークだそうです。

松永:チャットワークは最初から抵抗なく導入してもらえたのですか?

藤井:はい。そういう感覚が合う人でないと一緒に仕事をするのが難しいです。メールベースのやりとりだけの人は、残念ながら一緒にやっていくのはハードルが高いなと感じます。

松永:これから、どんな方に事務所に入ってほしいと思いますか?

藤井:各ジャンルの最先端のビジネス弁護士が集うプラットフォームをつくっていきたいと考えているので、なにかしらのジャンルで特化した能力のある方に入ってもらいたいなと思っています。規模を追求するつもりはないので、理念に共感してくれて、かつ、とんがっている、そういう人と一緒に事務所を盛り上げていきたいです。たとえば、医療に詳しい弁護士・飲食に詳しい弁護士・不動産に詳しい弁護士など。それぞれが得意とすることを持ち寄り、みんなでうまく連携していけたら面白いですよね。

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今回は、以下のことについてお話を伺ってきました。

「普段は「どこ」で、「どんな風に」働いているのか」
「さまざまな場所で働くことについて」
「藤井さんが考える「自分らしい働き方」とは」」

ブレイクタイムを少し挟みまして...



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▲取材をさせていただいた際に、ケーキのおもてなしをいただきました!

次回は、「ライフとワークの境界線について」「今、必要だと感じる働き方の選択肢について」のお話を詳しくお伝えします!

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
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次回もお楽しみに!!

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