全ての企業において、生産性向上は〇〇の棚卸からスタートする ~明日から社内で取り組める「働き方改革」とは~

「業務の棚卸」の次のステップとは

松永:業務の棚卸ができて、今の仕事の状態が客観的に分かるようになったら、次のステップとしては何があるのでしょうか?

山本:その次にくるのは、仕組みをつくることや、環境を変えることです。例えば、「メール」や「会議」は意思決定をすることや、プロジェクトを進めるためにあります。ですが、メールを書いている時間や、会議に参加することが仕事になってしまっている、なんてことがありますよね。それは本来の目的ではありませんから、正しくもとに戻さなくてはいけません。

松永:例えばメールを活用して「意思決定」を誰かとしたい場合、何が課題となって、本来の目的からズレてしまうのでしょうか?

山本:メールの場合は、宛先・挨拶・要件・署名のように、必要な要件以外の内容がたくさんありますよね。そのため、要件以外のところにも時間がかかり、レスポンスが遅くなります。本当に必要なところだけが、手早く送れたらビジネスのスピードもあがるんです。だからChatWorkではチャットでビジネスのやり取りができるツールを提供しています。

松永:実際に社内でチャットを使用しはじめたのはいつ頃からだったのでしょうか?

山本:まだチャットワークがないころは、チャット機能がある他のツールを使って活用していました。それは、2000年頃から使い始めましたね。それから社内のやり取りは、全部チャットでおこなっていました。

松永:チャットを活用しはじめたときは、いかがでしたか?

山本:チャットにしたら、社内の生産性は上がりました。ただ、取引先でチャットを使用していなかったんです。だから、取引先の約300社にもチャットを導入してもらいました。それは、チャットで生産性が向上することが自分たちの経験上分かっていたので、社外とのやりとりもチャットにしてしまいたかったからです。傲慢な取引スタイルだったかもしれませんが、会社の成長速度を双方で高めていくためには必要と判断しました。結果的に双方の生産性があがったと思うので、よかったと思います。

松永:メールとチャットを比較すると、チャットの方がやり取りのスピードが向上したり、返す手間が軽減されたりと、利便性が高いと考えられますね。

山本:そうですね、チャットの利便性は非常に大きいです。一度その利便性に触れてしまったら、手放せなくなってしまうと思うんです。たとえば、携帯・スマートフォンは電磁波がでていて体に悪いと頭では思っていても、使うことはやめられないですよね。車も、使い方を間違えてしまえば人を殺してしまうことも起こりうるけど、車ってなくせない存在です。そんな感じだと思っているので、利便性に勝るものはないんです。だからこそ、全員が全員メールだけを活用していくわけではなくなってくると思います。これからは、ビジネスもチャットで進める時代がきます。

松永:もし、今以上に利便性を高くするとしたら、どのような機能が必要になるのでしょうか?

山本:現時点では、情報の入力方法と出力方法が、テキストを打ち込んでテキストを読む流れになっていますが、そこが変わるかもしれません。一番生産性があがると思うのは、音声で入力して、テキストを読む流れですね。アウトプットに結構時間がかかりますから。読み返す手間を考えた時も、テキストであればインプットが早いですよね。音声データのままだと、一つひとつ聞かなくてはいけませんから。

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