女性の働く武器としてのプログラミング

今回のテーマ:「女性の働く武器としてのプログラミング」

今回は「女性のためのプログラミング通信スクール GeekGirlLabo(ギークガールラボ)」を運営されている株式会社凛 代表取締役である柳田亜沙美様にお話を伺ってきました。

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▲柳田代表取締役

株式会社凛 代表取締役 柳田亜沙美様
新卒OL時代にエクセルVBAとAccessに出会い、独学で生産管理・在庫管理システムを構築後、プログラマとしてSIerへ転職。
キャリアの基地局制御システム、自治体の財務システム、ネットバンキング等のプロジェクトを経て、2008年、株式会社凛を設立。受託開発や制作をエンジニアとして行う。
2011年、女性向けプログラミングスクール「GeekGirlLabo」を運営するかたわら、企業向けプログラミング研修講師をつとめ、次世代のエンジニアの育成と、女性が家庭と仕事を両立できる環境づくりに力を注いでいる。
趣味:飲み歩き・食べ歩き。お肉とお酒。
出典:株式会社凛 公式サイト http://li-n.net/members/

女性の働く武器としてのプログラミング

松永:なぜ女性にプログラミングを学んでほしいと思ったのですか?

柳田:例えば、女性は妊娠・出産・育児等の様々なライフイベントによって働く場所や時間の制約を受けてしまうことが多々あります。

男性ももちろんライフイベントによって制約を受けてしまうことがありますが、妊娠出産などは直接的に女性に関わりが深く、身体的な症状として現れることから、外出が難しい、働く時間帯を毎日同じようには確保できない、など悩まれている方も多いですね。

そんな様々な事情を抱えている中、働きたいと考えている方で、会社に出勤することは難しいけれども、時間を見つけて家で働く時間を設けることができる方がいらっしゃいます。

だからこそ、働く場所・時間を柔軟に選択することが可能なプログラミングは様々な事情を抱える方にとって、働く武器になるのではないかと考えました。

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また、ライフイベントに伴う制約以外にも通勤の際に乗る満員電車を少しでも解消したいと考えていました。これは体験談なのですが、朝から満員電車に乗らなくては仕事場につかないという環境は、仕事以外のところで、思っているよりずっと体力を消費してしまうことを私自身感じていたからです。

その点、プログラマとして働く際に必要となるのは「パソコン」「インターネット環境」「知識」です。特殊な機械や、場所は必要ありません。つまり、この3つが揃っていたら働く場所の選択肢を広く持つことができるというわけです。

松永:なぜプログラミングだったのですか?

柳田:元々私が在宅でプログラマとして仕事をしていたからですね。プログラミングなら自宅で仕事ができるというのは実体験として経験していたので、もっと女性がプログラミングの技術を身に着けて働きやすい環境を手に入れられたら良いと思い、「プログラミングを教える通信スクール」にしました。

様々な事情を抱える女性の働く武器としてプログラミングがあると考えています。だからこそ、ライフイベントに合わせて女性が活躍する場が制御されず、可能性を広げてほしいという思いのもと、現在、女性のためのプログラミング通信スクール GEEKGIRLLABO(ギークガールラボ)を運営しています。

生活の中心を働く場所にするという選択

松永:会社以外の場所で働くとなるとやはり家で、ということになるのでしょうか?

柳田:働く場所に関しては必ずしも在宅ワーク(家で働くこと)を選択しなくてもいいと考えています。例えば、近所のカフェを使ったり、コワーキングスペースを利用して働くことも選択肢の一つですね。

そうは言っても、家事との両立が念頭にあると、仕事の休憩時間や、仕事の待ち時間を家事にあてることができると非常に助かります。その点から考えると在宅ワークが主になると思っています。

イメージとしては「その人の暮らしの中心になるところを働く場所にする」ような感じですね。もちろん家だと集中できない、気分を切り替えたい、という場合は外に働く場所を作ってもいいです。

しかし、働く場所の制約がなくなったからと言って、もともと仕事を中心にしていた方はそのまま会社で働くことを選択されることが多いと思いますし、家庭に軸足を完全に置いている方は、恐らく働き方が変わっても家庭を中心にして働き方を自分なりに見つけると考えています。

ですので、これからの社会において、働く場所や時間の制約が少しずつなくなってくると、より自分の置きたかった軸に沿った生き方が選択できるのではないかと思いますね。

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▲メディア事業部の泉谷様(右側)

現在制約があって働きたいけど、働けないという方へ

柳田:現在、働き方改革に携わっている人は日本にたくさんいますが、自分が本当に働きたい「働き方」を選ぶまでにはまだ少し時間がかかると思います。そんな中、様々な事情があるけど、家でなら時間を見つけて働くことができるという環境にいる方には、ぜひ自分から自分の働き方を改革していってほしいですね。

そのために、GeekGirlLabo(ギークガールラボ)ではプログラミングをはじめとして自宅でできるお仕事を複数のコースで提供しています。

現在学んでいる方は100名を超え、一度1つのコースを卒業してから他のコースを学んでいる方も全体の20%ほどいます。様々な知識を身に着けながら、新しい働く環境を整えていくことも、自宅で学べるからこそ無理なく続けることができると思います。

今までプログラミングに触れてこなかった初心者の方でも、家事の隙間時間を見つけて、1日に1~2時間を週5日取り組んでもらえると大体1か月半から2か月くらいで卒業できる方が多いです。まずはそこで一歩を踏み出して、それを土台に新しい知識や経験を積んでいけば、決してプログラミングは難しいことではないと思っています。

松永:最後に一言お願いします!

柳田:初心者でも大丈夫なので、ぜひプログラミングを学んで、理想のワークスタイルを手に入れましょう!

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今回お話しを伺って、改めて働き方改革は企業から与えられる取り組みに限らず一人一人の意識の中にあるのだと感じました。自分がどんな風に働きたいか、それを実現するためにはどうしたらいいのかを、私も真剣に考えていきたいと思います。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!

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